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株式会社九州WELDのよもやま話~第4回~

皆さんこんにちは!

 

株式会社九州WELD、更新担当の富山です。

 

 

🔧第4シリーズ:溶接の道具と技術

~職人技を支える道具たちと、見えない技術の世界~

今回は、**「溶接の現場で活躍する道具や技術」**についてご紹介します。
鉄骨・配管・機械部品など、さまざまな構造物を“つなぐ”溶接作業は、ものづくりの最前線に欠かせない仕事です。

一見すると「ただ金属を溶かしてつなぐだけ」のように思われがちですが、
実際は、専用の道具・正確な知識・職人の繊細な技術がひとつでも欠けてしまうと、強度・耐久性・美しさのすべてに大きな影響を与えてしまいます。


🧰 1. 溶接に必要な基本の道具たち

 

✅ 溶接機(アーク溶接・TIG・MIGなど)

溶接の“要”となる機械。電気を使って金属同士を溶かし、接合させます。用途や母材に応じて、いくつかの種類があります:

  • アーク溶接機:一般的でコストパフォーマンスも良く、建設現場などで広く使われる

  • TIG溶接機:精密さが求められる場面で使用。ビードが美しく、ステンレスやアルミの溶接に最適

  • MIG・MAG溶接機:ワイヤーを自動供給しながら溶接する機械で、効率性が高く量産にも対応可能

✅ 溶接棒・ワイヤー

金属と金属をつなぐ「橋渡し」の材料です。
母材との相性や使用環境に合わせて、材質・太さ・長さなどを選定。
正しい材料選びは、接合部の強度と仕上がりの良さに直結します。

✅ 保護具(ヘルメット・面・手袋・エプロン など)

溶接作業は、高熱・紫外線・火花・煙など、身体への危険が伴う作業。
以下のような装備は必須の安全対策です:

  • 遮光ヘルメット(自動遮光面付き)

  • 耐熱手袋、革エプロン

  • 耐火性のある長袖作業着、ゴーグル

  • 火花よけのカーテンや遮蔽スクリーン

✅ ガスボンベ・トーチ(酸素・アセチレン)

ガス溶接・切断作業に必要な装備。火力やガス流量の調整を細かく行いながら、正確な操作が求められます。

  • トーチのノズル角度や炎の強さを調整することで、溶け込みや切断ラインの精度が決まります

  • ガス漏れ検知や逆火防止装置のチェックも重要な安全管理の一環です


✨ 2. 職人技が光る「溶接のテクニック」

 

溶接は、単にくっつけるだけの作業ではありません。
“強く・美しく・ムダなく”仕上げるためには、職人の経験と技術が必要不可欠です。

✅ 溶接ビードの美しさ

溶接したあとに残る「ビード」と呼ばれるラインは、職人の技術を語る“サイン”のようなもの
凹凸がなく、均一で波打たず、金属の“流れ”が自然であることが高評価のポイントです。

✅ 温度とタイミングの管理

金属は加熱しすぎると強度が落ち、足りなければ接合が不完全になります。
そのため、溶かす温度、作業スピード、冷却のタイミングなど、すべてを“手感覚”でコントロールする技術が求められます。

✅ 手の動きと安定性

ミリ単位での手の動きが品質を左右します。長時間の作業でもブレず、一定の速度と角度を保ちながら進めるには、熟練の集中力と筋肉のコントロールが必要です。

✅ 材質ごとの知識

鉄、アルミ、ステンレス、銅など、素材によって溶け方・熱伝導・接合強度が異なります。
それぞれの性質を理解し、最適な溶接方法を選ぶことが、職人としての総合力につながります。


🏁 まとめ:溶接は“道具×知識×経験”の融合

 

溶接作業は、単なる作業ではなく、高度な工芸技術ともいえる職人の世界
そこには、最新の機器や便利な道具だけでは補えない、経験の積み重ねが生み出す判断力と美意識があります。

きれいなビード、安全な作業、精度の高い仕上がり――
これらを支えるのは、日々手入れされた道具と、惜しみない技術の鍛錬に他なりません。


🔜 次回予告:第5シリーズ「溶接の現場での安全対策」

 

次回は、溶接現場で欠かせない**「安全管理」**に焦点を当ててお届けします!

✅ 火災や感電のリスクを防ぐ基本ルール
✅ 機材やガスボンベの正しい取り扱い
✅ 実際の現場で起こりやすいヒヤリ・ハット事例とその対策

“安全なくして技術なし”――安心して作業できる環境こそが、真の職人技を支える土台です。

次回も、どうぞお楽しみに!

 

 

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